ももんち
ども、パパです。本当はこうの史代さんの傑作「この世界の片隅に」の完結編について書きたいのだけれど、一度読んだところでオコジョに貸したら、帰ってこないのですよ、1ヶ月も。「読み終わったら返せよ~、ブログに書くんだから」と、しつこく言ってるのに、「まだ読んでない」の繰り返し。「読まないのなら返せ!」と怒ったら、「これから読むから待って」と、ようやく読み始めたようです。
と、いうことで、「この世界~」については後のお楽しみということにして、今回は、同じく最近出たばかりの「ももんち」を取り上げましょう。
「ももんち」は、最近のお気に入り作家である冬目景さんが、「ビッグコミック・スピリッツ」に不定期連載していた作品で、単行本1冊で完結の中編です。本屋で単行本を手に取ったとき、たいして厚くない本なのに、値段が高くて「なんじゃこりゃ」と驚きましたが、中を見て納得。連載時のカラーページがそのままカラーで収録されていたのでした。素晴らしい絵を描く冬目さんの作品ですから、このサービスは嬉しかったです。
さて、肝心の内容ですが、美大予備校に通う「もも」が主人公で、家族との不思議な関係や、予備校での友人たちとの交流、ももの恋の話などが、淡々と描かれていきます。約一年間のお話ですが、美術学生の様子などは、さすが美大出身の作者だけあってリアルに描かれています。
でも、この作品の魅力は、なんといっても「もも」の可愛らしさではないでしょうか?実は「あとがき」を読むと、作者は70~80年代の少女マンガのようなものを描きたかったのだそうです。冬目さんの描く絵は、デッサン風の線(万年筆で描いてるそうだ!)も、描き方も、全く少女マンガ風ではありませんが、登場人物はみんな愛らしいし、なにより「もも」の存在そのものが可愛いのです。いや~萌えるは、これ。「イエうた」の「ハル」とは違った意味で、「もも」にも萌えてしまいました。
「イエうた」が出てところで、実はこの作品、一部が「イエうた」とかぶってます。ネタばれになるのでこれ以上は書きませんが、冬目さんってこういうの好きですよね。「羊の歌」と「イエうた」でもあったし…
ラストは続編があるような余韻を残していますが、続編は描かないでほしいと思います。「もも」の一年間を描いたこの作品は、このままそっと大切にしまっておきたい宝物のような作品だと思います。
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